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ご挨拶
感覚器障害による生活の質の低下を、五感(視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚)・痛覚の生理的および病理的基礎研究の発展から克服し、クオリティーオブライフを大きく改善するとともに医療費・介護費用の削減につなげる目的で、2017年2月に「感覚器イニシアティブ」を発足いたしました。その後、4回のシンポジウムを重ね、本研究分野の社会的意義が認知されつつあること実感しております。2020年10月31日には東京慈恵会医科大学加藤総夫教授主催で第4回シンポジウムをオンラインで実施いただき、多くの参加をいただきながら演者の先生方と活発な議論ができました。今回のシンポジウム実施にあたり、神戸大学高井義美教授が理事長を務め企業連携活動を推進されている「感覚研究コンソーシアム」と共同で開催させていただき、これを機に発展的組織改編として「感覚フロンティア研究会」を発足させるに至りました。
このプロジェクトでは、感覚器機能低下を防ぐことで各ライフステージにおける健康の質の向上を目指し、感覚器共通のあるいは相違する病態メカニズムを理解するうえで、これまでになかった取り組みとして、医学研究の側面から眼科学・耳鼻咽喉科学・ペインクリニック(麻酔科)、基礎生物学の側面から痛覚・触覚・味覚・知覚の研究者の研究交流・推進を図ることで高い水準での研究基盤確立を目標としています。
2021年7月
感覚フロンティア研究会 代表
慶應義塾大学医学部名誉教授 株式会社坪田ラボCEO
坪田一男